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猛暑! 超古い扇風機の故障 1990年式 今すぐ修理できるか?

家電>修理>扇風機>F-C309G

扇風機が止まった!それも夜遅く(深夜)に!

1990年式 パナソニック F-C309G

28年前の商品だ。寿命か?

 

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いやいや、まだあきらめる訳にはいきません。

ていうか、買い替えるのは全然OKなんだけど、今、欲しい!暑い!

こんな遅い時間に家電店はやっていない。

amazonお急ぎ便は・・・無理ですね。

 

って事で今回は扇風機の修理です。

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【症状】

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・電源は入って、操作部のランプも点灯します。

・強/中/弱の切り替えもランプは切り替わります。

・しかしモーターがピクリとも動きません。

・手で羽根を回すと少し重い。

モーターの故障かグリス切れか?

 

【予兆】

・数週間前から弱での起動が出来なくなった。

・中や強ならスロースタートしながら徐々に回りだした。

この時は軸受けのグリス切れかなぁ、今度注油しよっと♪と安易に考えていました。

 

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【分解する】

・モーターカバーを外す。

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・ファンガードや羽根を外す。

 

 【診断する】

・モーター軸を手で回すと若干重いがロックはしていません。

・モーターの端子台には100V来ています。

 (断線や基盤の故障では無さそうです・・。)

・コンデンサ不良か?

 (ジャンクパーツの中から見つけたコンデンサを仮に接続してみたが変化ありません。)

・モーターコイルの故障か・・・・・・・。

 (いやいや、そんな事は無いと勝手に思う。) 

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【回路図を入手してみる】

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・モーター部の回路を見ると「温度ヒューズ」があります。

 どこに!?

 ありました、コネクタを外すとその下に「こっそり」といました。

・温度ヒューズの導通チェック・・・切れています。

 試しに短絡したらモーターが回転します。

 

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 故障の原因はモーター部の温度ヒューズ切れでした。

 軸受けのグリス劣化で負荷が増大しコイルに無理がかかって異常発熱し温度ヒューズが切れたのでしょう。(・・・多分。)

 

<余談>

ニュースなんかで古い扇風機が発火するという事例を見ますが、きっと機種によってはモーター部に温度ヒューズが組み込まれていない製品があるのではないでしょうか。そんな機種を無理やり使っていると100℃以上になって樹脂カバーとかが燃え出したりするのかもしれませんね。皆さん注意しましょうね。

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【今すぐ修理する(したい)】

・モーター軸受けに潤滑剤を注油して摺動抵抗を減らす必要があります。

 しかし、このモーターは分解できません。ハウジングがリベット固定されています。

 仕方がないので、軸の根元から潤滑材を流し込みます。

ただ、ハウジング形状からみてこのモーターの軸受けはメタル方式ではなくベアリング方式っぽいので潤滑剤がどこまで侵入するかちょっと疑問ですね。

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 潤滑材は愛用の「奇跡の潤滑剤・LSベルハンマー」です。

 こいつは、優れものです。うまく軸受けに侵入してくれればいいのですが・・。

 軸を前後に動かしながら何回かシールの隙間から注油してみました。

 すこし軽くなりましたがまだ重い。

 軸後端の軸受けにも注油が必要かもしれません。が後部は軸が見えません。


この扇風機は首振りも羽根もモーター1個で動かしているので軸後端には首振り用ギアボックスが付いています。

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このギアボックスを外すと軸後部のシールが見えそうなのでバラしてみました。

 

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軸後端のシールが見えました。ここにもベルハンマーを注入してみましたがあまり軽くはなりませんでした。

首振り用ギアボックスが重い原因かと思いましたが樹脂のギアで構成されていてグリスもたっぷり残っていて重さの原因ではないみたいです。

 

やはり、モーター軸受けが重いみたいですがチマチマと注油していたらまあまあ軽くなってきたので「これでよし」としました。(夜中に直していたので早く終わらせたかった・・。)

ひょっとするとベアリング内輪と軸の間に潤滑材が浸透して軸がスリップしてるだけかも・・・と一瞬思いましたが気にしない気にしない。

  

この潤滑剤は凄くいい商品です。↓買って損なし!

▼【スズキ機工 LSベルハンマー スプレー420ml】

 楽天でキャンペーン中!

※潤滑材といえばCRC-5-56とかが有名ですが温度が高くなる箇所に使うのは危険です。発火します。
特に火花の出るような箇所(照明の引きひもスイッチとか)に使うと一発で炎が出ます。(体験済・・。)
 
<参考資料>
▼「5-56」

s01

▼「LSベルハンマースプレー」

s02

 

※ ケミカル用品は自己責任で選択して下さい。

・温度ヒューズを交換する。

 さて、純正品は115℃のスリムな温度ヒューズが端子台の中に潜り込んでいます。

 こんなものが手元にあるはずがありません。

 かといって直結はちょっとマズいなあ・・って事で手持ちの温度ヒューズを無理やり取り付ける事にしました。

 

別記事「壊れ癖のあるパネルヒーターの修理 ついでにプチ改良?」の時に買った温度ヒューズが2本セットだったので1本余っています。これを代用しちゃいましょ。

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みなさん、絶対真似しないで下さい!!!!!

設定温度154℃・・だいぶ温度が高いですが仕方がない。今すぐ直したいんですから。

 

純正より太いので定位置に収まりません。少しコイルに近づけて取付しました。(気休めです・・。)絶対真似しないで下さい。

 

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【Amazonで温度ヒューズを探す】

・元に戻す。

ほこりが付着していた羽根やカバー、ファンガードを綺麗に洗って元通りに組み直して終了です。

 

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【動作チェック】

・弱運転スタートでもスムーズに回転します。

・中/強運転も異音はありません。静かです。

 

修理完了です。今すぐとか言いながら結構時間がかかりました。(モーターのハウジングが割れるタイプなら軸受けの注油も楽だったのですが今回はココで時間食ってしまった。)

 

この扇風機は動作音が静かな商品と言われていた機種です。実際に家にある他の扇風機(もっと新しい機種)と比べてもメカニカルノイズが少なく弱運転だと無音に近いくらいです。これは、モーターがしっかりと作られているから(非分解式で剛性がある。軸心ズレが少ない。)かもしれませんね。まだしばらく活躍してもらいましょう。

もちろん、異変に気づいたら即、使用中止ですね。

 

今回は超古い扇風機の修理のお話でした。

※自分専用だから荒技で直しましたが危険ですから真似しないでね。

 

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