風父(ふうとっと)ライフ  生活雑記録

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調子の悪い石油ストーブの復活 芯の交換不要 空焚きだけで直す方法

 家電>石油ストーブ>修理

今回は石油ストーブの修理です。

といっても、家庭で簡単にできる芯の再生方法の紹介です。

相当状態の悪いストーブもこの方法なら、かなり調子よくなります。

ただし、時間はかかります。 

 

石油ストーブは冬の災害時に絶対あると便利なアイテムです。

・暖がとれる。

・煮炊きができる。

・部屋の照明にもなる。

もし自宅に眠っている古い石油ストーブがあったらイザという時の為に復活させておくといいですよ。

 

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石油ストーブの不調

【 よくある症状 】

・点火しない

・火力が上がらない

・燃焼中、くさい

【 確認ポイント 】

ガラス筒を外して芯の先端を見て触って下さい。

 

・真っ黒に変色している。

・カリフラワーのような黒くて丸いぼんぼり状の物が芯に付着している。

・触ると薄焼き煎餅のように芯が固い。チクチク刺さるほど・・。

 

正常な芯は軍手のように白くて柔らかい布です。

【 原因 】

不良灯油いわゆる腐った灯油や水や軽油の混入)による芯の変質

 ほぼコレですね。

 

★点火しない ⇒ 芯の先端部が不良灯油の燃焼によって黒く固く変質してしまい着火しない。(ライターで直接点火してもすぐ消えてしまう。)

 

★火力が上がらない ⇒ 水等が芯の中に浸透して残留していると新品灯油を補給しても芯の先端部まで正常な灯油が上がってこない。

 

★燃焼中、くさい ⇒ 芯の先端に綺麗な灯油が上がってこないので正常燃焼できずクサイ。

芯は減らないのか?

芯は特殊な布(ガラス繊維)のようなもので出来ています。

相当長期間酷使しないと減りません。(微妙には減ってるはずですが、1cmや2cmも減る事はありません。)毛羽だったり部分的に欠損することはあります。

大昔の製品(綿芯)は減ったみたいですけど・・・40年前とか・・。

 

効果絶大な空焚き手順

・まずタンクと本体の灯油を抜きます。(空にします)

本体の受け皿の灯油はポンプやスポイトで綺麗に抜きます。

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・ストーブ本体を右に傾けてもう1回灯油を抜きます。

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石油ストーブの油受けは芯下部とタンク下部で別構造ですので傾ける事でタンク側油受けに灯油が逆流してきます。

 

きっとサビやゴミが含まれた汚い灯油が見えると思います。

 この灯油を再度抜きます。(ゴミも取り除く)

 

これで内部の灯油は、ほぼ抜けた事になります。

 

これで少し空焚き時間の短縮になります。

 

ただし芯にはまだ灯油がしみ込んだ状態ですので、これから空焚きスタートです。

 

※タンクが装着されていないと芯が上がらない機種の場合は空のタンクを装着しておきます。(ストーブは水平に戻します。)

 

 

 

<空焚き手順>

1.芯をいっぱい上げて点火します。火の点きが悪い場合はライター等で強制的に点火します。

 

正常に燃えない場合もあるでしょうがそのまま自然消火するまで放置します。

 

(ライターでも着火しないほどヒドイ場合は芯の先端に直接灯油をスポイトで垂らします。しばらくしたら着火してみて下さい)

2.自然消火したら30分程度そのまま放置します。

3.再度ライターで点火します。

 先ほど自然消火したのに、また着火するはずです。(芯の下部にしみ込んでいた灯油が30分放置している間に上がってきているはず・・)

すぐに消えてしまう場合は再度スポイトで上から灯油を垂らして下さい。

4.再度、自然消火するまで放置します。

消えたと思ってもかなり長い時間くすぶって燃えています。

絶対途中で芯を下げずに燃えきるまで待って下さい。

慌てたら負けです。根気勝負です。

2~4の工程を全く点火しなくなるまでひたすら繰り返します。

 ※経験上、最低でも3~4回くらいは着火してしまいます。

これでもかっていうくらい繰り返して下さい。

芯の灯油分が燃え切って完全に点火しなくなったころには真っ黒だった芯の先端は白く柔らかい正常な状態に戻っているはずです。

手でさわるとフサフサの柔らかい布に戻っています。

 

ウソみたいな話ですが実際やってみるとあの黒い物体はどこへ消えたの?っていうくらい綺麗な状態に復活しています。

 

空焚き1回ではそれほど効果ありません。(実験済み)

 

【実際やってみた芯の状態】

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元々は全く着火しない「真っ黒でカッチカチ」の非常に状態の悪い芯でした。

持ち主さんが芯を上げようとペンチで引っ張ったらしく、芯の一部がちぎれて欠損しています。

空焚き4回後の 芯の先端をさわってみると、柔らかい状態に戻っています。

 

参考までにこの状態で分解して芯を外してみると、脱水が終わった直後のタオルのように完全に乾燥はしていないが濡れてもいない半渇きのような状態になっていて沁み込んでいた古い灯油は無くなっています。

 

【別の機種でもやってみました】

2013年製 コロナの石油ストーブです。

不良灯油で芯がカチカチでライターでも全然着火しません。

最初はスポイトで灯油を直接芯上部に垂らして5分程度浸透させてから上記の手順で着火消火を繰り返してみました。5回実施。

「その結果がコレ⇩」

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指に刺さるくらい硬かった芯がふさふさの柔らかい状態に戻りました。

先端の黒い物体も燃やしただけで真っ白になってます。

 

新しい灯油で燃焼テストは慌てるな!

空焚きが終わって、さあ通常運転のテストです。

タンクに新品灯油を入れてテストですが・・・、

 

ちょっと待った!

 

いきなり点火してはいけません。

 

灯油を入れたら「芯を上げて点火せずに」、また15分~30分程度放置します。

 

昔は新品の芯を組み込んだ時に普通に行った作業ですが、「油道を作る」と言って乾いた芯の中を灯油が沁み上がって来る通り道を十分に作ってやって先端部に灯油が均等に行き渡るのを待つ作業です。

この作業を怠ると芯の先端の炎の大きさが均等にならず、灯油の行きやすい(上がりやすい)所ばかりに炎が集中してしまいます。

 

これで、空焚き作業の完了です。

 

めんどくさい時間のかかる作業です。

でも、一切本体を分解せずに調子のいい石油ストーブに戻せる方法です。

燃焼不良に悩んでる方は一度試してみる価値ありですよ。

 

春にしまう時も空焚きはしっかり行っておけば何年でも使えます。

※タンクは空にして空焚きは1回でいいと思います。

 

芯の高さは上げられないのか?

誰もが思う事(方法)ですよね。

でも一般的な反射式石油ストーブの芯は構造上、高さを変えられません。

 

☑ 芯には位置決めのピンが付いている

 製造時に芯の高さが狂わないように金属製のピンや金具が縫い付けられています。

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芯を保持する金属の筒(案内筒)にも穴が開いています。

よって、芯の高さは固定されてしまうのでズラして組み付ける事ができません。

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芯が短くなってしまいどうしても火力が上がらない場合は「芯の交換」になってしまいますね。

 

>>芯の上下が固い場合

 

空焚きして着火はするが芯の上下が固くてしない場合があります。

これは水混入の灯油で芯と芯の内側の金属の筒がサビで固着してしまっています。

この場合は残念ですが分解(芯交換)が必要です。

新しい芯を組み付ける前に金属の筒の表面のサビをペーパーやすり等で綺麗に除去しないとダメです。

 

自分で芯の交換をしたい方へ

交換用の芯はネットで購入可能です。

まずは、お使いのストーブの「メーカー名・型式」をしっかり確認しておきましょう。

型式は本体の右側面又は背面にシールが貼ってあり、必ずそこに記載されています。

あとはそれ用の芯で検索するだけです。簡単です。

 

芯の購入は「メロウハウス」が便利です。各社そろっています。

 

トップページのメニュータブの「部品・修理・サービス」をクリックすると部品注文ページに入れます。↓↓↓ここから。

 楽天店なので楽天ポイントが使えるのでお得です。

 

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芯の交換手順は新品の芯の中に手順書が図解入りで添付されている場合が多いので素人さんでも比較的簡単に出来るでしょう。

 

必要な工具はプラスドライバーとペンチ(プライヤー)程度です。

難しくはない作業です。

 

【Amazon】でも購入可能です。 

 

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