今回はAndroidタブレットの故障修理のお話です。
ドナーは NEC PC-TE510BAL Androidタブレットです。
知人よりなんとかならないかと依頼されました。
2016年製 Andoroid5.0のモデルです。
まだ捨てるにはもったいないですね。
詳しい仕様はこちらから >「PC-TE510BAL 仕様」
不具合症状
◆電源が入りません。
◆充電も出来ているかどうかもわかりません。
(この機種は充電ランプがありません。)
昨日まで普通に使っていて今朝急に電源が入らなくなったとの事です。
NEC製タブレット・・・電源故障が多いと聞きます。
メーカー修理見積はマザー交換で非常に高額となるようです。
ネットの書き込みを見ても苦情が多いですね。
中身はlenovo製だから仕方ないとか・・・。
って事で直るかどうかチャレンジです。
現物チェック
◆充電プラグを挿してもグラつきもありません。
◆起動しないので充電残量が不明です。
充電端子(マイクロUSB)の破損の場合はあきらめましょう。
タブレットの物理破損は私ごときには直せません。
一般的対処法を試す
◆別のUSBケーブルやアダプターに交換・・・X
◆電源ボタンの長押し・・・・X
◆音量(下げ)ボタンと電源ボタンの同時長押し・・・X
◆音量(上げ)ボタンと電源ボタンの同時長押し・・・X
どれも全く無反応です。
やっぱりUSB端子の不具合で充電が空なのか・・・?
分解してみる
仕方ないので殻割です。
といってもこの機種は簡単に裏カバーが外れます。
(スマホの背面カバーを外す要領と同じです。)
・樹脂カバーと液晶ガラスとの隙間を薄い樹脂ヘラでこじります。
(ボディーの角が開きやすいです)
・1か所開けばあとは連続してこじっていくとパカパカ開いていきます。
【背面カバーを外した状態】
ほとんどがバッテリーで占領されています。
【USB端子の状態】
基盤の裏側ですのでハンダ浮きとか確認できません・・。
が、状態からみてここが原因では無さそうですね。
放電処置
ノートPCでは定番の対処法の「放電処置」を試しましょう。
<放電処置とは>
ノートPCの電源が入らない等の対処法のひとつでバッテリーを外した状態で本体内部の残留電荷を放電させる処置の事です。
「NECのサポートページ」では90秒程度放置して下さいと記載されています。
バッテリーが外せない機種は出来ませんと冷たく記載されています・・。
私はせっかちなので90秒も待ってられません。
電源ボタンの連射か長押しを数回繰り返します。
【バッテリーを外す】
バッテリーの端子は基盤中央に接続されています。
・端子カバーの固定ビスを2本はずしてカバーを外します。
・接続端子は真上に引き抜くと外れます。
この状態で電源ボタンを何回か押して残留電荷を抜きます。
※確実に対処したい方は電源ボタンの2分程度長押しを何回か繰り返してみて下さい。
再度バッテリー端子を接続して電源ボタンを押します。
復活したか?
カバーを外した状態で画面を凝視していると出ました「NEC」の文字が!
Androidのローディングが始まりました。
しばらく待つと無事起動しました。
バッテリー残量は60%程度残っていましたので充電切れでは無かったようです。
再起動を何回か試しましたが正常に動作します。
無事直りました。
元通り端子カバーや背面カバーを取り付けて完了です。
タブレットの電源が入らない場合は「放電処置」は試す価値ありかもしれませんね。
<おまけ>
今回使用した工具
Amazonで格安購入したものですが非常に便利です。
ノートPCやスマホ、タブレット、リモコン等の分解にお勧めですよ。